7. あの場所





-  ある夏の日、ある場所で、素敵なお店に出会いました…。 -








ときどき、偶然に出会うチャンス。 

このお店を見つけたときにも、それを感じました。 
探して見つけたのではなく、運命として出会う事の出来た縁。 

少し大袈裟に聞こえます? 
たかが骨董店に。  

でもね、結構新しい場所を開拓するのって 
そんなに簡単じゃないんのよね。 
いつも通って、馴染みのある蚤の市もいいけれど 
新鮮味には欠けてしまう…。 
 だから、このお店の案内が道端に出ていた時には、胸が高まりました。

 しかも、こんな身近な場所にあったなんて
 今まで全然知らなかった。

 不安と期待を胸に、牧歌的な(いかにもスイス的な)風景の中
 カウベルが鳴り響く道を、まっすぐ歩いて行きました。

 すると、緑の垣根には
 「MARCHE」「BROCANTE」「BRIC A BRAC」の文字が。

 なんて、わかりやすい!!
おやおや、個人のお宅…!? 
 風が流れ、太陽の日差しがこぼれる空間に
 いつか誰かが迎えに来てくれるのを
 のんびりと待っている、様々なモノたち。



 ゆったりとした時間が過ぎていきます。



 今だけは、私の貸し切りっていうのも、また贅沢!

ここは、 
思っていた以上に、楽しくワクワクさせてくれる空間でした。 

やっぱりこれは運命に違いない。 


構えないことが、自由を感じさせるから 
こちらの気分もリラックスして 
まるで森林浴でもしているような気分に。 

 開いている日が、とても限られているお店。
 行きたくても行くことの出来ない、もどかしさ、待ち遠しさ。
 
 時代を流れてきた、モノたちにしてみれば
 ほんの些細な時間なのかもしれないですけれどね。



 …また、来るからね。

▲BROCANTE